リニアック治療センター

リニアック治療センター

からだにやさしい“がん治療”

リニアック治療センターは、リニアック(直線加速装置)を利用した放射線によりがん等の治療を行います。放射線治療は、ご存じのように低侵襲性で機能の温存性が高いという特長を持っています。実際の放射線療法は、がん組織に放射線を集中させて行います。この時に周囲の正常組織に当たる放射線を最小にすることも重要です。そのため極めて細かな治療方針で治療に当たります。

受診案内

新患受付 午前 ×
午後 × ×
治療中の患者さん
の診察日
午前 ×
午後 × ×
経過観察
のための診察
午前 ×
午後 × ×

◎:お勧め ○:診察可能 ×:休診 △:ご希望により診察
※初めての患者さまは、火、金、土をおすすめします。予め予約にて診察日と時間をご確認ください。

診察内容

当院での放射線治療の流れをご説明いたします

各科または他院から紹介された患者さんを診察します。放射線治療は、通常1回2Gy(グレイ)という単位で30回前後の治療行いますが、効果が十分に発現するのに時間がかかります。よく放射線治療が終わってすぐに治療効果の判定のために色々な検査をされる先生がいらっしゃいますが、これは腫瘍の中間反応を見ていることにすぎず(それはそれなりに意味がありますが)、放射線治療の十分な効果は放射線治療が終わって1~2ヶ月くらいたってようやく出現します。前立腺がんなどはPSAが低下するのに1年半も要することは普通に見られます。そのため患者さんは少なくとも数ヶ月は生きられる状態でなければなりません。診察と同時に、検査データや画像診断を一通り調べます。

次に“CTシミュレーター”という専用のCTで治療部位の撮影を行います(写真)。その際に患者さんの固定性を保つためにマスクや体の固定具を作成することもあります。造影も施行することもあります。また、腫瘍の範囲を正確に特定するためPET/CTやMRIを行っていただくこともあります。

CTで治療部位の撮影

CTシミュレーターで得られた画像を治療計画コンピューター(当院はPinacle3が導入されています)に転送します。PET/CT画像やMRI画像も治療計画用コンピューターに転送されます。特に当院ではPET画像診断センターのPET/CTが治療計画用コンピューターに直接つながれるのが大きな特長です。PET/CTで得られた腫瘍の位置情報をCTシミュレーターで得られたCT画像に画像融合を用いて合成して、より正確な腫瘍位置の把握が可能となります(写真)。

CTで治療部位の撮影

PET/CTと治療計画用CT画像との融合画像

CTで治療部位の撮影

融合画像から治療計画

この治療計画用コンピューターに”肉眼的標的体積”(CTなどで認められる腫瘍の領域)や”臨床的標的体積”(浸潤や転移が予想される領域)を設定します。それに呼吸の移動や日々の設定誤差を加えた実際に照射される領域(“治療計画体積”と呼ばれます)を設定します。さらに”危険臓器”としてできるだけ放射線をかけたくない臓器を入力していきます。

“治療計画体積”に放射線の照射野を設定していきます。できるだけ治療計画体積に放射線が集中して、危険臓器にかからないように計画します(写真)。“線量容積曲線”という手法を用いて、繰り返し色々な計画をたてて検討します。

治療計画用コンピューターで計算された線量が入力ミスなどで間違いがないかどうか、コンピューターの別の方法で再計算して確認します。

さらに実際の計画を治療計画で再現して、すべての照射野について計測用の水槽などを用いて放射線量を測定して検証を行います(写真)。

水槽

測定装置

検証例

治療計画が出来上がると患者さんの体表に計画を記していきます。その際に計画とズレがないかどうか照合するため治療装置(リニアック)で前もってX線写真を撮影します(“リニアックグラフィ”といいます)。

照照射指示票・照射録・コンピューターの計画・照合写真のチェックを終えてから実際の治療となります(写真)。

週に2回、治療中の患者さんの診察を行い、体調や放射線治療の反応・副作用をしらべます。その際に白血球減少予防のための注射なども行います。

週に1回程度リニアックで照合写真を再撮影し照射野のずれをチェックします。また、数週間に1度くらいCTシミュレーターによる確認のための撮影を行います。

腫瘍が縮小した場合や、予防的に広範囲に照射していた症例では照射野を絞るため再治療計画を行います(2~8.の繰り返し)

治療後は定期的な経過観察を行い、治療効果や副作用について継続的に観察を行います。場合によっては電話や手紙により余後の把握を行います。

以上が 放射線治療の流れの概略です。


診察

放射線腫瘍医が診察し、放射線治療の適応を判定して治療方針を決定します。

治療計画

<CT撮影>

CTシミュレーター装置で病変部位を撮影し、がん組織の大きさを三次元で正確に捉えて、治療計画装置で放射線照射方法を決定します。治療位置を確認するために、体幹部の皮膚に基準マーク病変部の皮膚に仮マークを付けます。頭部や頚部は、治療位置を正確にするために固定シェルと呼ばれる特殊プラスチック性のメッシュで患者さんの頭や頭頚部をすっぽりおおって固定します。CT撮影後に基準マークを付けます。

<治療計画>

CTシミュレーター装置で撮影した画像を用いて、治療計画用のコンピューターで、患者さんに最適な放射線治療方法を確定します。治療に使用するリニアック装置の台上で体表にマーク線等を書きます。このマークは、治療に必要な印となります。

照射治療

照射装置(リニアック)で月曜日から金曜日まで毎日照射します。通常は1日1回で1人当りの照射時間はおよそ数分です。位置決め照合などを含めた所要時間は10分〜15分程度必要です。照射の時間は、患者様のご都合に合わせた予約制となります。通院でも治療は可能です。

照射期間中および照射終了後の診察

定期的な診察で治療効果を継続して観察します。

装置概略

リニアック装置

東芝メディカルシステムズ社製
<プライマスミッドエナジー>
X線エネルギー 6MeV、10MeV
電子線エネルギー 5MeV、6MeV、8MeV、
         10MeV、12MeV、14MeV
マルチリーフコリメータ装備

CTシミュレーター

東芝メディカルシステムズ社製
<アスティオン マルチディテクター>

治療計画装置

日立メデイコ <ピナクル3>
PETCTでも治療計画および治療効果判定


リニアック治療センター長 尾形 均

経歴:
昭和58年3月 千葉大学医学部卒
同年 千葉大学放射線医学教室入局
昭和59年10月 君津中央病院放射線科
昭和61年4月 千葉大学放射線科助手
昭和62年10月 山梨医大放射線科助手
平成2年 米国ハーネマン大学放射線治療科
平成3年 トマス・ジェファーソン大学放射線治療科
平成4年 MD・アンダーソンガンセンター放射線治療科
平成4年4月 山梨医大講師
平成7年 帝京大学市原病院放射線科助教授
平成13年 帝京大学本院助教授
平成20年9月 山王病院リニアック治療センター長
資格:
医学博士、日本放射線医学学会専門医、日本放射線腫瘍学会認定医、第一種放射線取扱主任者
所属学会:
日本放射線医学学会、日本放射線腫瘍学会、日本核医学会、日本頭頚部腫瘍学会、日本乳癌学会、日本癌治療学会、日本肺がん学会、日本食道学会、日本定位放射線治療学会、日本緩和医療学会
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