PET検査とは
まだ耳慣れない名前ですが、PET(ペット/Positron Emission Tomographyの略)検査とは、日本語で『ポジトロン断層撮影法』と呼ばれ、CTやMRIのような形の「PETカメラ」で全身の癌や心臓・脳などの働きや病状を的確に診断する画期的な検査法です。この検査では、ポジトロンを放出する「薬」を静脈から注射したり、呼吸によってガスの状態で体内に吸引して身体の様々な場所へポジトロン核種が集まる様子を外部から撮影します。2010年度より早期胃がんを除くすべての悪性腫瘍(がんを含む)のPET検査に対する保険の適用が認められるようになりました。これにより、より多くの方々の利用が可能となり、がん検査の切り札として今後の活躍が期待されています。
当院では、従来あったPETカメラにかわりH17年11月より最新のPETカメラ装置、PET/CT装置2台が導入され検査時間の短縮やより正確な診断が可能になっています。
がんに対するPET検査
体の中の細胞のひとつひとつは活動や成長するためにブドウ糖や脂肪酸といった栄養物を代謝してたくさんのエネルギーを消費します。そこに癌細胞が存在すると、その細胞は正常な細胞よりも盛んに分裂し成長するため、大量のブドウ糖を消費します。
たとえばブドウ糖に18F(フッ素 18)を組み込んだ「薬」(18F-FDG)を静脈から注射します。するとその「薬」は大量のブドウ糖を消費する癌細胞のところに多く集まります。その様子をPETカメラで撮影すると、癌がどこにあるのかわかります。またその大きさ、拡がりや性質、転移の有無などを画像として見ることができます。PET検査での的確な診断が治療方法や病気の範囲を決める上でとても役立ちます。PET検査は肺がんや食道、大腸、直腸、肝臓、膵臓といった「消化器系の癌」をはじめ子宮や卵巣を蝕む「婦人科系の癌」のほか頭頚部の癌や乳癌、悪性リンパ腫、悪性黒色腫など様々ながんの診断に威力を発揮します。さらに、発生の場所が不明の場合や遠隔転移の部位も一度の検査で身体中くまなく検索できます。
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