PET画像診断センター

Q&A

よく頂く質問を掲載致します。今後も随時更新してまいります。

PETって何ですか?

Positron Emission Tomographyの頭文字をとったもので、日本語では、ポジトロン断層撮影法と訳されています。通常、「ペット」と呼ばれています。

ポジトロンって何ですか?

ポジトロンとは、陽電子といって正(+)の電荷をもった電子のことです。通常、電子は負(-)の電荷をもっています。ポジトロン(+)と普通の電子(-)は互いに引き合う性質があるため、お互いに引き合い結びつき、そして、消滅してしまいます。この時にエネルギー(放射線)を放出します。このエネルギーをカメラでキャッチして画像に変換するのがPET検査の原理です。

PET検査ってどんな検査ですか?

ポジトロンを出す薬剤を注射したり、ガス状の薬剤を吸ってもらったりして体内に入れ、放出する放射線を体外から、PET装置のカメラで撮影します。CTやMRIのように形態的(臓器のかたち)変化を撮影する検査と異なり、からだの代謝などの機能的な変化を画像上にあらわす検査です。

どんな薬剤を用いるのですか?

全身のがんの診断には、ポジトロン核種にブドウ糖(グルコース)をくっつけた薬剤を使います。これが一般にFDGと呼ばれているものです。

FDGのPET検査では、どうして「がん」がわかるのですか?

多くの「がん」は増殖力が強くて、細胞分裂が盛んに行われていて、正常細胞の3~8倍といわれるほどです。このときに、ブドウ糖代謝が盛んにおこなわれているのです。フッ素をつけたブドウ糖(FDG)は、この代謝にのって取り込まれていきます。 ということは、代謝の盛んなところに入るわけですから、「がん」のところに多く薬が取り込まれることになります。PETカメラでこのFDGを撮影することによって、「がん」が画像となって映し出されるわけです。「がん」がどこにあるのか、また、どのくらいの範囲で広がっているのか等、全身の状態が画像としてわかるようになるのです。

「がん」の早期発見によいとのことですが、本当ですか?

PETは早期発見に大変役立ちます。しかし、すべての「がん」がPET検査のみで早期発見できるというわけではありません。苦手な部分もあります。FDGは、腎臓を通って尿中に排泄されるので腎臓・膀胱はよくわかりません。また、前立腺も膀胱に隣接しているので区別が難しく、診断がむずかしい場合があります。 その他に早期胃癌の検査もPETには、向いていないといわれています。PET検査だけではなく、CTやMRI、内視鏡や血液検査など様々な検査を組み合わせることが、見逃しを減らし、早期発見につながります。

検査時間は、だいたいどれくらいですか?

だいたい、2~4時間と思っていてください。 場合によっては、追加撮影が必要なことがあります。

安全性についてはどうですか?

放射線を用いる検査ですが、FDG検査1回の被ばく量は胃のX線検査よりも少なく、3.5mSv(ミリシーベルト)とされています。また、体内に投与される18F-FDGについても非常に寿命が短いもので、尿を通じて排泄されるので一日もたてばそのほとんどは体内に残らないので安心です。

糖尿病の場合はどうなんですか?

もともと体内の血糖値が高いのが糖尿病の特徴です。このような患者さんの場合はFDG集積が骨格筋へ集中・増加して、病巣部位への集積度合いが低下するという現象が現れます。これにより診断精度が下がる場合もあります。できれば、前準備として、空腹時血糖値を150mg/dl以下にコントロールしておくことが望まれます。血糖値のコントロールにつきましては、主治医とご相談下さい。

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