主な検査内容③④⑤

③ 心筋シンチ

投与する薬 201TlCl(塩化タリウム)、99mTc-MIBI(ガーディオライト)
検査の特徴 安静時心筋シンチと負荷心筋シンチがあります。心筋シンチとは、心臓の筋肉に血流が充分に供給されなくなると心筋に障害が発生し、その障害がどの程度のものか診断するのに行います。安静時心筋シンチの特徴として正常な筋肉には通常薬がよく集まり、障害のある心筋にはその障害の程度に応じた割合で集まります。軽い障害のある心筋では、軽度の集積低下をし、大きい障害のある心筋では集積しないといった違いがあります。負荷心筋シンチの特徴として心筋の状態にも様々なものがあって普段安静にしていると何でもないが、運動したり仕事をしたりすると初めて苦しくなったりする状態(労作性狭心症)があります。このような病気は安静時に調べた心筋シンチで見つけることは困難です。そこで、心臓に負担をかける薬を医師の立ち合いの下で投与し、心臓に負担をかけた状態で検査を行います。
検査時間 99mTc-MIBI:60分 201TlCl:撮影時間は各60分
検査方法 99mTc-MIBIは負荷をかけません。600MBqを静脈注入してすぐ撮影します。201TlClは負荷をかけるかかけないかにより違います。安静時、負荷時ともに111MBqを静脈注人します。安静時はそのまま撮影します。負荷時は薬剤を投与してからの撮影となります。2検査ともに3~4時間後もういちど撮影します。

※負荷時の診断

負荷直後の画像で薬の集まりが通常より低下していないとき →正常心筋
負荷直後の画像で低下しているとき
・3-4時間後の画像で低下しているとき →心筋梗塞  ・3-4時間後の画像で低下していないとき →狭心症

④ 脳血流

投与する薬 99mTc-ECD(ニューロライト第一)
検査の特徴 脳梗寒(急性期、慢性期)、一過性脳虚血発作(TIA)、脳動脈閉塞および狭窄、クモ膜下出血、モヤモヤ病の診断に使用されています。脳血流の状態を把握することができます。
検査部位 頭部
検査時間 撮影を始めてから70分
検査方法 99mTc-ECDを600MBqを静脈より注入します。閉眼、安静にして20分後に撮影します。脳血流の検査時は右手より薬を注入しています。

⑤ 唾液腺シンチ

投与する薬 9mTcO4(パーテクネテイト)
検査の特徴 シェーグレン症候群、ワルシン腫瘍などの疑いの人などに疾病対象としています。
検査部位 唾液腺(頚部)
検査時間 撮影開始より60分ぐらい
検査方法 99mTcO4を185~555MBq静注して直後から連続撮影します。必要に応じて唾液分泌刺激物(レモンなど)による負荷を行います。検査前は絶食となります。
TOP